クラフトパーソンシップ
盆栽(BONSAI)
TOKYOの空気
Paddy Field TAGAMIでは、定期的に東京に出かけて、インテリアトレンドの流れとこれからの趨勢を感じに行きます。
新潟にこもって仕事をしていても、今や情報社会ですから、新しいトレンドやきれいな写真などいくらでも手に入りますが、
現場に出かけて
実際に目で見て
触れて
座ってみて
五感で感じることでしか、得ることが出来ない印象があります。
私は設計を担当していますので、インテリアトレンドを知識として知っておくことはとても大切なのですが
それ以上に大切なものとして、自分の感覚があると思っています。
上手く言葉では表せないのですが、体が震えるというか、ぞわっとするというか、ビビッとくるというか、興奮が抑えきれないほどに感情がゆすぶられることがあります。
自分の感情かどんなものに揺すぶられ、感動しているのか?
それはどの部分に感じているのか?
自分の心のどの部分に訴えかけてきているのか?
を、具体的に言葉に置き換えて、自分のスキルストックに入れておきます。
今回のツアーでも、素晴らしい空間に出会うことが出来て、本当に感動しました。
見通せる距離
どんなに大きな住宅でも、すべての部屋を細切れにしてしまうと、小さな家に感じてしまう事は感覚的にもご納得していただけるかと思います。
例えばワンルームマンションが建物全体で5000㎡あったとしても、決して広く感じないのと同じです。
住宅でも建物の端から端まで見通せるところを作ってあげると、広がり感が感じられて、実際より大きく感じる効果があります。
それは、横方向でも縦方向でも同じで、平面的にも立体的にも見通せるとさらに広がりを感じる住まいとなります。
ここ「田上の家」の横の広がりは
リビング→ダイニング→ホール→廊下→寝室を一列に並べて、
しかも突き当りに廊下幅と同じサイズの窓を配置することで、最大限に効果を引き出しています。
単純な動線計画は日々の「住みやすさ」にもつながっていますので、見せかけだけの効果ではなく、使いやすさの面でも効果があります。
これでも1階の床面積は22坪
ご覧になった方の多くが驚かれています。
大きな窓と窓の外
開くと閉じるは表裏一体
設計に先立って敷地を見に行った時、とても重要なことの一つに
「開く方向と閉じる方向を見極める」作業があります。
規格住宅をメインに販売されているハウスメーカー様は同一プランを安く大量に販売しなければならないので、どうしても無難な南に開いたプランが多くなります。
それ自体が間違っているのではないのですが、南に大きな窓を設けてもその窓から外を感じたいと思えなければ、カーテンなどで閉じてしまって開くことになりません。
特に午後は南窓からの日射がきつくなりがちで、直射日光のコントロールが上手くできていないと、遮光カーテンを閉めっぱなしにしてしまいがちです。
Paddy Field TAGAMIでは、開く方向を決めながら閉じる方向も明確に決定します。
つまり窓がない壁をどこに作るかを慎重に考える必要があります。
大きく開放したければどこを閉じるのか?
ロケーションに合ったオンリーワンの住宅を提案するための基本でかつ最重要な決定事項です。